南禅寺では、10月~12月の限定日に早朝特別拝観が実施されています。
事前予約制で、静かな境内を僧侶の案内の元、少人数で拝観できます。
※2024年の予約が始まったので記事更新しています!
早朝特別拝観では、通常非公開エリアにも入れてとっても貴重な体験ができるのでお勧めです!
なお、本記事は2023年10月に参加した経験から「南禅寺・早朝特別拝観」の詳細を紹介ています。
では、目次を開いて気になる項目から読み進めてくださいね。
(項目をクリック/タップすると該当部分にスクロールします)
開催日時・拝観料・予約方法【南禅寺・早朝特別拝観】
開催日時・拝観料・定員
南禅寺・早朝特別拝観(開催日・拝観時間) | ||
---|---|---|
10月 |
開催日 | 2024年10月30日(水) |
拝観時間 | 7:00~7:50 ※集合時間6:50 |
|
定員 | 30名(先着) | |
11月 |
開催日 | 2024年11月3日(日)、4日(月)、8日(金)、16日(土)、17日(日)、19日(火)、23日(土)、24日(日) |
拝観時間 | 7:30~8:20 ※集合時間7:20 |
|
定員 | 30名(先着) | |
12月 |
開催日 | 2024年12月5日(木)、6日(金) |
拝観時間 | 7:30~8:20 ※集合時間7:20 |
|
定員 | 30名(先着) |
【過去の開催履歴】
2023年
10月24(火)・25(水)・26(木):7:00~7:50(6:50集合)
11月7(火)・8(水)・9(木)・14(火)・16(木)・17(金)
・21(火)・22(水)・24(金)・28(火)・29(水): 7:30~8:20(7:20集合)
拝観料・料金に含まれるもの
南禅寺・早朝特別拝観(拝観料・料金に含まれるもの) | |
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拝観料 | 3000円/ひとり |
料金に含まれるもの | ・方丈拝観料 ※清涼殿「御昼の間」内部が特別拝観エリア ・三門拝観料 ※三門2階の内部が特別拝観エリア ・御朱印 ・腕輪念珠 ・拝観パンフレット |
御朱印と腕輪念珠(写真)
御朱印(金剛王宝殿) | 腕輪念珠 |
南禅寺の御朱印は「金剛王宝殿」と「宝冠釈迦如来」の種類ありますが、朝の特別拝観で頂ける御朱印は「金剛王宝殿」です。
腕輪念珠は、親玉(1番大きい玉)を覗くと南院国師・大明国師・亀山法王の尊像(イラスト)が見えるタイプです。
予約方法・締め切り・キャンセル方法
南禅寺|早朝特別公開2024 | |
---|---|
予約方法 | 事前Web予約 →2024年の予約フォームはこちら ※定員:各日30名(先着順) |
締め切り | 開催日3日前の16時まで |
キャンセル方法 | 予約フォームからキャンセルを送信 →2024年の予約フォームはこちら |
南禅寺の早朝拝観の申し込みは、開催が決まっている全てのスケジュールが申し込めるわけではなく、2~3週間先までです。
こちら↓の申し込みフォーム2ページ目の中に「※準備中」と書かれた日程は選択しても申し込めないのでご注意ください。
申込フォーム1ページ目 | 申込フォーム2ページ目 | 申込フォーム3ページ目 |
申込フォーム3ページ目 ※準備中と書かれた日程を選択した場合 |
申込フォーム3ページ目 ※キャンセルを選択した場合 |
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ここが特別!公開エリアとレア度【南禅寺・早朝特別拝観】
1:方丈と庭園
南禅寺の方丈と庭園は一般公開エリアですが、朝の特別拝観では方丈の一室「御昼の間」内に入れます。
- 「御昼の間」内に入れる経験はレア度5(5段階評価)
ただ、「御昼の間」内の襖絵『廿十四孝図 』『琴棋及群仙図』(狩野永徳作)は、精密な複製品になります。
2011年12月12日以降大方丈障壁画(襖絵)124面の内
84面が劣化から守るために収蔵庫に保管されました。
ちなみに、公式には「御昼の間」に入れるとの記載のみですが、おとなりの「麝香の間」にも狩野永徳の絵が4面(複製)あるため、「麝香の間」にも入って見学ができました。
なお、「虎の間(一の間・二の間・三の間)」の襖絵(狩野探幽・筆)の本物が見られます。
2.三門の楼上回廊と楼上内部
南禅寺三門の楼上回廊は一般公開エリアですが朝の特別拝観では楼上内部に入れます。
- 「楼上内部」に入れる経験はレア度5(5段階評価)
どこの寺院の三門もそうですが三門内部は仏堂となっています。↓こんな感じ。
(画像引用元:南禅寺公式サイトキャプチャ)
朝の特別拝観に参加した際に、案内役の僧侶さんに確認しましたが、三門内部は檀家さんを案内したり研修で使うことはあっても、一般に公開するのは朝の特別拝観だけとのことでした。
三門内部の拝観マニアな私からしても南禅寺は初体験です!
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当日の流れと撮影可否【南禅寺・早朝特別拝観】
当日の流れ
- 拝観受付:集合時間から約10分
- 方丈見学:約30分
方丈庭園(虎の子渡しの庭)→大方丈「御昼の間」・「麝香の間」の内部→小方丈「虎の間」→方丈内自由見学
※自由見学は約8分ほど - 三門へ移動:約5分
→三門拝観入り口前で注意事項の案内あり - 三門楼上(内部と回廊)見学:約20分
→三門内部の解説&見学→回廊での解説&自由見学
※三門内部は解説を聞いた後3~5分ほど自由見学 - 三門下に降りて解散
→境内を自由に見学
※方丈・三門への再入場は不可
上記は、私が参加した2023年10月24日のスケジュールです。
参加日や人数によって異なる場合もあります。
撮影の可否【南禅寺・早朝特別拝観】
南禅寺・早朝特別拝観(撮影の可否) | |
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方丈 | ・庭園、建物の撮影はOK ・堂内はNG |
三門 | ・回廊から景色の撮影はOK |
※どちらも一脚・三脚を使用した写真撮影はNG
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当日の集合場所・受付【南禅寺・早朝特別拝観】
拝観受付・集合場所(建物の写真と境内図あり)
実際の建物前の様子
朝の特別拝観の集合場所になっている「方丈拝観受付 入口付近」は、上の写真↑の建物前になります。
作務衣を来たお坊さんが立ってるところが受付です。
この場所を境内図で見るとこちら↓の境内図★印部分です。
境内図
地下鉄東西線の「蹴上駅」から、赤い点線(途中の水色点線)を通って方丈に向かうのがオススメルートです。
南禅寺の方丈拝観受付までのルートは↓こちらの記事を後ほどご覧ください。
受付で受け取るもの
拝観受付でお支払いを済ませると次の3つを渡されます。
- 拝観証(首からかける札)
- 領収書(宛名入り)
- 封筒(御朱印・腕輪念珠・パンフレット入り)
白い封筒の中身紹介 | ||
御朱印 | 腕輪念珠とパンフ | 腕輪念珠の中身 |
受付後の開始時刻までの過ごし方
受付後は方丈受付周辺で拝観開始時刻を待ちます。
受付の右手側にトイレがあり、受付の左右には座って待てる休憩スペースもあります。
建物右手の休憩所(ベンチ)の後ろにトイレ | 建物左手の休憩場所(ベンチ) |
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当日の拝観ルートに沿って見どころ紹介【南禅寺・早朝特別拝観】
順路1:方丈庭園(虎の子渡しの庭)
- ①方丈庭園(虎の子渡しの庭)
→小堀遠州作庭
→応仁の乱で焼失した南禅寺を以心崇伝(1569-1633)が再興した際に作庭
→1951年(昭和26年)に国指定の名勝となる
方丈前庭園では、案内役の僧侶の方からお庭を禅的にみるとどういう意味を持つのかというお話がありました。
どんな話なのかは、当日参加するまでお楽しみに♪
順路2:大方丈「御昼の間」内部
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- ②大方丈「御昼の間」
→襖絵:狩野永徳・筆『廿十四孝図(複製)』、『琴棋及群仙図(複製)』
庭園の次は、大方丈の「御昼の間」の中に案内されます。
堂内は、普段は入れない場所なので朝の特別拝観ならではの特別な体験です。
「御昼の間」内では、案内役の僧侶の方から、なぜ御昼の間というのか、南禅寺の方丈(大方丈と小方丈)がどのような建物なのかというお話があります。
順路3:大方丈「麝香の間」内部
- ③大方丈「麝香の間」
→襖絵:狩野永徳・筆『琴棋及群仙図(複製)』4面
→襖絵:狩野一派・筆『白梅禽鳥図(複製)』4面、『桜花小禽図(複製)』4面
「麝香の間」にも『琴棋及群仙図(複製)』があるため中で鑑賞することができました。
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順路4:方丈広縁にある「透かし欄間」
- ④透かし欄間
→左甚五郎の作
大方丈の「御昼の間」「麝香の間」を出て、小方丈に向かう途中にある透かし欄間も見どころのひとつです。
江戸時代初期に活躍したとされる伝説的彫刻師、左甚五郎の作と伝わっているそうです。
左甚五郎といえば日光東照宮の「眠り猫」が有名ですね。
- 欄間:「竹に虎」左甚五郎・作(伝)
- 欄間:「牡丹に唐獅子」左甚五郎・作
透かし彫りの下を通って次の小方丈へ向かいます。
順路5:小方丈「虎の間」前
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- ⑤小方丈「虎の間(一の間・二の間・三の間)」
→襖絵:狩野探幽・筆『群虎図(オリジナル)』
虎の間の前で、襖絵の解説があります。
虎の間の襖絵は複製ではなく本物です。
ただ、いつ複製と入れ替えるかわからないので、早めに見に行くのがおすすめです!
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順路6:方丈内自由拝観
小方丈「虎の間(一の間・二の間・三の間)」の説明を聞いたとは、方丈内を自由に見学します。(約8分ほど)
- 1.方丈庭園(虎の子渡しの庭)
→小堀遠州作庭
→応仁の乱で焼失した南禅寺を以心崇伝(1569-1633)が再興した際に作庭
→1951年(昭和26年)に国指定の名勝となる
(↑南禅寺・小方丈庭園 如心庭)
- 2.小方丈庭園(如心庭)
→小方丈の西側に作られた庭園
→1966年(昭和41年)南禅寺管長・柴山全慶老子指導の元作庭
→心字形に庭石を配置した枯山水の石庭
→植彌加藤造園設計施工
- 3.蓬莱神仙庭
→「2.如心庭」と次の「4.六道庭」をつなぐスペースにあるL字型の庭
(↑南禅寺・六道庭)
- 4.六道庭
→小方丈から奥に進んだところにある庭
→1967年(昭和42年)
→六道輪廻の戒めの庭
→植彌加藤造園設計施工
(↑南禅寺・鳴滝庭)
- 5.鳴滝庭
→「鳴滝の間」の前庭
→手前の大硯石は岐阜県で採掘された紅縞製(紅縞は掘り尽くさたため今では大変貴重なもの)
(↑南禅寺・還源庭)
- 6.還源庭
→蔵と方丈と書院に囲まれた中庭
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(↑南禅寺・華厳庭)
- 7.華厳庭
→茶室・窮心亭と蔵の間の庭
→南禅寺垣にかこわれている
→1984年(昭和59年)作庭
→植彌加藤造園設計施工
こちら↓が茶室・窮心亭。
- 茶室・窮心亭
→1968年(昭和43年)に茶道宗徧流一門から寄進された茶室
- 8.龍吟庭
→茶室・不識庵と豢龍池の前の庭
→1984年(昭和59年)作庭
→植彌加藤造園設計施工
- 茶室「滝の間」
→通常の方丈拝観料とは別で料金を支払えばお抹茶とお菓子を頂きながら庭と滝をながめられます
朝の特別拝観ではお茶室内の見学はできませんが、写真は撮ってOKとのことでした。
方丈内の自由見学を終えたら、次は三門に向かいます。
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順路7:法堂前を通って山門へ
- 法堂
→明治42年再建
→内部の天井画:今尾景年の「幡龍」(1908年・明治41年)
→本尊・釈迦如来、脇侍:文殊・普賢菩薩
上の画像の右側に映っているのが法堂です。
他の寺院でいうなら本堂に当る建物です。
法堂の正面に山門があります。
朝日が当たってとても美しいです!
順路8:三門下で諸注意
三門拝観入り口前で、中に入ってからの諸注意があります。
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順路9:三門楼上の内部へ
(画像引用元:南禅寺公式サイトキャプチャ)
- 南禅寺三門楼上内陣
→中央に宝冠釈迦坐像、脇士に月蓋長者、善財童士
→左右に十六羅漢
→本光国師、徳川家康、藤堂高虎の像と一門の重臣の位牌が安置
→天人の極彩色の図は狩野探幽、土佐徳悦の筆
三門の急な階段を登って上に上がってから最初に内陣を見学します。
中で案内役の僧侶の方から、仏像の簡単な紹介となぜこの三門が建てられているのかの解説があります。
説明を聞いた後、短い間ですが内部を自由に見学します。
順路10:三門楼上の回廊へ
内部を見学した後は、回廊から景色を楽しみます。
回廊に出てすぐは、僧侶の方からの説明があります。
朝日がまぶしいです!
こちら↑は、三門横の「南禅寺塔頭・天寿庵」です。
10月24日だったので、まだ紅葉は色づき始めですね。
三門回廊は10分ほど自由に見学して、指定された時間までに三門の下に降ります。
順路11:三門下で解散・境内自由拝観
朝の特別拝観が終了した後は、各自境内を自由に拝観したりそのまま帰路につきます。
なお、方丈や三門への再入場はできません。
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参加レビュー【南禅寺・早朝特別拝観】
行ってよかったこと
三門の楼上内陣が目当てで参加したのですが、内部の色彩がきれいに残っていてとても美しいだけでなく、かなり近い位置で仏像や羅漢像を見れたので、本当に言ってよかったと思います。
私が参加した日の参加者は定員の半分以下の13名だったので、朝の静かな時間帯にゆっくり見たり写真を撮ったりできたのは何よりよかったです。
早起きは結構大変ですが、南禅寺の朝の特別拝観はおすすめです!
残念だったこと
残念だったことは特段ないのですが、強いてあげるなら、襖絵が模写なことですね。
2011年12月には保存の為に模写に入れ替えられているので仕方がないことですが。。
2023年は「虎の間」だけはオリジナルの襖がはいっているので、複製になる前に行くのがおすすめです!
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アクセス【南禅寺・早朝特別拝観】
最寄りの駅(バス停・鉄道)からのアクセス
南禅寺最寄り駅(バス・鉄道)からのアクセス | |
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バス停 | ・京都市営バス(市バス)「東天王町」下車下車、徒歩約10分 ・京都市営バス(市バス)「南禅寺・永観堂道」下車、徒歩約10分 |
駅 | 地下鉄東西線「蹴上」駅下車、地上出口(1番出口)から徒歩約9分 ※ホームからだと約13分 |
住所 | 京都府京都市左京区南禅寺福地町 |
朝の特別拝観の時間帯に影響ありませんが、11月の土日祝日の15時台~19時台は、バスの順路が変更されて「南禅寺・永観堂道」でバスは止まらず、「東天王町」の停車位置も変更になります。
南禅寺には、地下鉄東西線の「蹴上」駅から行くのがおすすめです。
蹴上駅のホームから朝の特別拝観集合場所である方丈拝観入り口までのルートを詳しく知りたい方は、こちら↓をご覧ください。