人気の嵐山エリアにある「弘源寺(天龍寺塔頭)」は、通常非公開ですが毎年春と秋に特別公開があります。
実際に弘源寺の春と秋の特別公開に複数回いった経験をもとに、写真や図を使いながら詳しく紹介していきます。
「特別公開に行こうか迷っている方」「行く前に予習したい方」は是非、ご覧ください。
目次を開いて気になる項目から読み進めてください。
(項目をクリック/タップすると該当箇所に移動します)
基本情報【弘源寺・特別公開】
公開日時・拝観料・公開内容
弘源寺|特別公開(春・秋) | |
---|---|
公開日 |
毎年春・秋に特別公開を実施(通常非公開) ※法務により休止日有り 【春】2024年3月16日(土)〜5月16日(木) 【秋】2024年未発表 (参考:2023年10月7日(土)~12月10日(日)) |
拝観時間 | 9:30~17:00閉門(受付終了16:45) |
拝観料 | ・大人500円 ・小人300円 |
公開内容 | 1.本堂内、本堂前庭「虎嘯の庭」、本堂裏庭「奥の庭」 →本尊「聖観世音菩薩」 →本堂内の各部屋には竹内栖鳳とその一門(京都四条派)の襖絵や作品の展示あり →本堂の柱には長州藩が残した刀傷あり →2つの庭園はどちらもガラス越しでの見学 2.毘沙門堂 →毘沙門天立像(重要文化財) ※毘沙門堂は外からの見学 →天井画「四季草花48面」日本画家初代藤原孚石筆 →弘法大師空海直筆の扁額 |
春の特別拝観 | 秋の特別拝観 |
撮影の可否
弘源寺|撮影可否 | |
---|---|
本堂 | 襖絵や日本画の作品が展示されている各部屋はNG |
庭園の撮影はOK(室内の作品などが映らないように撮影) | |
毘沙門堂 | 外観OK |
建物内NG |
※撮影については拝観時にお寺の方の指示に従ってください。
なお、弘源寺さんのホームページには「本堂の内部の撮影につきましては一切禁止とさせて頂いております。」と書いてあります。
実際に弘源寺さんに行ってみると、本堂内の作品が展示されている部屋には撮影禁止と書かれた案内が出ていますが、廊下にはないので廊下から庭園の撮影はOKのようです。
トイレの有無
- あり
→本堂の奥に男女別のトイレがある
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公開エリアと拝観ルート・所要時間【弘源寺・特別公開】
公開エリアとルート(境内図と間取りあり)
弘源寺は、山門をくぐってすぐ左側に拝観受付があり、境内全体が有料エリアになります。
(上記境内図内の青い×印は結界です)
また、順路も「本堂内」→「毘沙門堂」の順でめぐるよう、↓の写真のように柵と看板が立てられています。
上の図で本堂内もピンクの矢印で順路を書いていますが、本堂内は好きな部屋から見て回ることができます。
本堂拝観入口(玄関) | 毘沙門堂 |
虎嘯の庭(本堂前庭) | 奥の庭 |
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所要時間(目安)
- 拝観所要時間:10~40分
⇒竹内栖鳳とその一門の作品をじっくり見るかどうかで変わる
弘源寺はとても小さなお寺なので境内での移動距離は短く、サクサク見るなら本堂内と毘沙門堂の両方で10~15分で見ることが可能です。
もし、竹内栖鳳とその一門の襖絵や日本画をじっくり見たい場合、本堂内に30点以上展示されているので、30~40分くらいかかると思います。
ちなみに、見どころのひとつ「虎嘯の庭」もガラス越しでの見学となり、庭の面積もあまり広くありません。
じっくり座って見ている方もほとんどいない状況です。
竹内栖鳳とその一門(京都四条派)の襖絵や作品がある理由
弘源寺の先代住職(田原周仁師)時代に、竹内栖鳳の息子・竹内四朗が病いに倒れ養生のために弘源寺に身を寄せたことが始まりです。
竹内四朗が弘源寺で生活をしている際に、竹内栖鳳の弟子・榊原台山が四朗の味気ない闘病生活を見かねて、部屋に画を書いて飾ろうと門下生に呼びかけ制作されたのが、現在弘源寺で見ることができる襖絵や扇絵なのです。
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由緒・歴史
弘源寺|由緒・歴史 | |
---|---|
創建 | 1429年(永享元年) →開基の細川 持之(室町時代の武将・守護大名)が細川家の家督を継いだ歳(持之の兄がなくなった年) |
変遷 | 1882年(明治15年)に末庵の「維北軒」と合寺 →創建当時は二尊院から亀山あたりまで広大な寺領だったが、幾度かの火災により変遷を重ね、1882年(明治15年)に末庵の「維北軒」と合寺し現在に至る |
開基 | 細川 持之(室町時代の武将・守護大名) |
開山 | 玉岫 禅師(夢窓疎石の法孫) |
宗派 | 臨済宗天龍寺派 |
本尊 | 観世音菩薩 |
ゆかりの人物 | 竹内栖鳳と栖鳳の画塾「竹杖会」のメンバー |
竹内栖鳳(1864-1942):戦前の京都画壇を代表する日本画家で弟子の育成にも力を入れ画塾「竹杖会」を主宰した人物
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見どころ1:3つの庭園
1.虎嘯の庭(本堂前庭)
(2024年5月撮影)
こちらは、本堂前庭「虎嘯の庭」で読み方は「こしょうのにわ」。
嵐山を借景にした枯山水庭園です。(上の写真の右奥が嵐山)
春と秋の庭園の様子は↓こちらです。
春の庭園 (2024年5月) |
秋の庭園 (2023年11月) |
上の写真では秋の嵐山の紅葉の色づきが分かりにくいですが、肉眼で見るともっと色鮮やかです。
SNSには色彩を加工した写真がたくさんアップされていますが、iphone14で撮影して色の加工なしだと↓こんな感じ。
(2023年11月撮影)
本堂廊下の中央で上を見上げると、庭園名が書かれています。
↓実際の様子はこちら。
(2024年5月撮影)
嵐山と反対側のお庭の様子は↓こんな感じ。
(2023年11月撮影)
引きで撮影すると↓こんな感じ。
(2024年5月撮影)
なお、庭の名前「虎嘯」は、禅の教本(公案集)『碧巌録』の第99則「粛宗十身調御」にある「龍吟雲起、虎嘯風生」(龍吟じて雲起こり、虎嘯きて風生ず)からつけられてるそうです。
「碧巌録」:中国の仏教書であり禅宗の語録で全10巻。2人の禅僧、雪竇重顕(980~1052年)と圜悟克勤(1063~1135年)によって作られた。室町時代には日本の五山の禅僧達は「碧巌録」を禅の最も優れた教科書として愛読していたと言われる。
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2.奥の庭(本堂裏庭)
(2024年5月撮影)
こちらの「奥の庭」は、本堂の右奥の部屋の雪見障子から覗いて見るようになっています。
本堂の間取り図で場所をお伝えすると↓こちらの黄色い線の部分です。
雪見障子が分かるように撮影したものは↓こちら。
(2023年11月撮影)
奥の庭の全体は↓こんな感じ。
(2023年11月撮影)
池の奥には小さなお社↓があります。鎮守社でしょうか?
(2023年11月撮影)
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3.境内の庭
弘源寺の境内には様々な木々が植えられています。春と秋ではまた違った表情が楽しめます。
春と秋の境内の様子をいくつか紹介しますね。
春の境内の様子(青モミジシーズン)
春の弘源寺境内の庭(2024年5月撮影) | |
秋の境内の様子(色づく紅葉シーズン)
秋の弘源寺境内の庭(2023年11月撮影) | |
三門をくぐって右側(拝観受付の向かい側)の松の陰でタヌキがお出迎えしてくれているので、ぜひこちらも現地で確認してくださいね。
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見どころ2:竹内栖鳳と一門の作品群
1.襖絵・障壁画(7種以上)
襖絵・障壁画のレイアウト
襖絵・障壁画のリスト(タイトル・作者・モチーフ)
A~Lのアルファベットは↑のレイアウト図と対応しています。
【本堂】襖絵・障壁画(2024年春) | |
A:襖絵12面「竹の図」森 月城 | G:障壁画「タイトル不明」山本紅雪 →ツツジ(かサツキ)と蝶の図柄 |
B:襖絵4面「扇面貼交屏風」竹内栖鳳一門 | h:腰付障子「タイトル不明」作者不明 →扇の図柄 |
C:襖絵4面「タイトル不明」大矢 峻嶺 →バラの絵柄 |
i:腰付障子「タイトル不明」作者不明 →扇の図柄 |
D:襖絵3面「嵯峨野名所色紙貼交屏風」竹内栖鳳一門 | j:腰付雪見障子「タイトル不明」榊原 苔山 →野菜の図柄(白菜・柿と栗・葡萄と南瓜・干し柿と柚子) |
E:襖絵8面「梅の図」大矢 峻嶺 | K:「タイトル不明」作者不明 →すずめの図柄 |
F:壁貼付絵2面「松の図」大矢 峻嶺 | L:杉戸絵「牡丹と唐獅子」作者不明 |
※2024年5月に弘源寺でメモした内容のため誤りが含まれるかもしれません。また展示替えにより内容が変わることもあります。
襖絵「扇面貼交屏風」と「嵯峨野名所色紙貼交屏風」
↑こちらの写真の右4枚の襖が「扇面貼交屏風」、左3枚の襖が「嵯峨野名所色紙貼交屏風」です。
「扇面貼交屏風」「嵯峨野名所色紙貼交屏風」の前には、どの扇た色紙を誰が描いたのかを説明したパネルが置いてあります。
なお、「扇面貼交屏風」と「嵯峨野名所色紙貼交屏風」を間取り図で紹介すると↓こちらの「D」と「B」です。
↓こちらは上の間取り図内「E」の梅の図の半分です。
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2.衝立・屏風・掛け軸(10種以上)
衝立・屏風・掛け軸のレイアウト
衝立・屏風・掛け軸のリスト(タイトル・作者・モチーフ)
【玄関・本堂】衝立・屏風・掛け軸(2024年春) | |
①衝立:山本紅雪(?) | ⑦掛け軸:竹内栖鳳・器 |
②屏風:竹内栖鳳・雀 | ⑧掛け軸:竹内栖鳳・瓶(?) |
③屏風:竹内栖鳳・アヒル(?)とカラス | ⑨掛け軸:竹内栖鳳・蓮の葉 |
④屏風:竹内栖鳳・小鳥と鷺(?) | ⑩掛け軸:竹内栖鳳・ネコ |
⑤屏風:上村松園 | ⑪掛け軸:竹内栖鳳・ウサギ |
⑥掛け軸:作者不明・書 | ⑫掛け軸:作者不明(山本紅雪?)・キツネ |
※2024年5月に弘源寺でメモした内容のため誤りが含まれるかもしれません。また展示替えにより内容が変わることもあります。
3.額装された書・絵・手紙(20種以上)
書・絵・手紙のレイアウト
書・絵・手紙のリスト(作者・モチーフなど)
【玄関・本堂】額装された書・絵・手紙(2024年春) | |
⑬書:橋本 関雪 | ㉖絵:土田 麦僊 →蓮 |
⑭書:妙心寺元管長・山田 無文老師 →徳「徳身潤」は身を潤す |
㉗絵:竹内栖鳳 →花(ポピーのような花) |
⑮絵:紫原 魏象 →橋(渡月橋?)や祭りの様子(4枚) |
㉘絵:東原 方僊 →すずめ |
⑯絵:紫原 魏象 →明治32~37年頃に書かれた鹿ケ谷観音などの様子(4枚) |
㉙絵:上村 松園 →日本笠を持つ人物(女性?) |
⑰絵:金島 桂華 →アサガオ |
㉚絵:竹内 栖鳳 →魚とアワビ |
⑱絵:山本 紅雪(?) →犬(赤べこのような犬の絵) |
㉛絵:竹内栖鳳 →すずめ |
⑲絵と書:山本 紅雪(?) →菊と文字 |
㉜絵:竹内栖鳳 →竹(笹?) |
⑳手紙:竹内 栖鳳の手紙 | ㉝絵:作者不明 →木材を引く男性たち |
㉑手紙:横山 大観の手紙 | ㉞書:三州 長楽 →「悟清棲鳳鳴」 |
㉒絵:東原 方僊 →バラ |
㉟扁額:作者不明 →「〇〇」※文字読めず |
㉓絵:西村 五雪 →2枚の絵(女性とキツネ) |
㊱扁額:作者不明 →「弘源〇〇」※文字読めず |
㉔絵:加藤 英舟 →4枚の絵 |
|
㉕絵:加藤 英舟 →4枚の絵(狂言) |
※2024年5月に弘源寺でメモした内容のため誤りが含まれるかもしれません。また展示替えにより内容が変わることもあります。
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見どころ3:長州藩の刀傷
刀傷の場所
弘源寺の本堂には、幕末の1864年に起こった「蛤御門の変」の前に弘源寺に宿泊していた長州藩士により試し切りされた刀の傷跡も残っています。
上の間取り図の3か所に傷が確認できます。
2・3番は見逃しやすいのでぜひ現地でしっかり確認してくださいね。
刀傷の写真
↑こちらは間取り図の1番の刀傷です。
本堂内は、庭側以外は撮影できないので間取りの1番の傷のみ写真で紹介します。
↑傷をアップで撮った写真。
多くの人が傷口に触ったせいか、木の角が丸くなって傷跡がわかりずらくなっています。
なお、本堂は客殿形式で寛永年代に造られています。
仏間の正面中央には本尊観世音菩薩、右側に開山んお玉岫禅師木像、左側に開基の細川右京太夫持之公の位牌が祀られています。
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見どころ4:毘沙門天堂
1.毘沙門天立像(重要文化財)
- 毘沙門天立像
→インドの仏師の作
→左手で宝塔を捧げ右手で戟を執る
毘沙門天堂の中には、国指定重要文化財の「毘沙門天立像」が安置されています。
なお、毘沙門天堂は↓こちらの建物。
毘沙門天堂の中には入れないので、離れた距離からの見学になります。
2.天井画「四季草花48面」
- 四季草花48面の絵画
→日本画家で嵯峨面作家の初代、藤原孚石・筆
こちらの天井画も建物の外からのぞき込む形での鑑賞になります。
48面の中央4面には鳳凰が描かれ、その周りがすべて花の絵になっています。
いつ描かれたものかはお寺のパンフやサイトに記載はありませんが、初代の藤原孚石氏の作品なので昭和後期に描かれていると思われます。
嵯峨面とは:京都・嵯峨野に伝わる民芸品。京の三大念仏狂言の一つ「嵯峨大念仏狂言」で使う面を模した張り子の面(張り子とは粘土や木などで作った型に紙などを張り付けて物を形成する造形技法のこと)。江戸時代中期に農民たちの副業として作られ、厄除けのお土産として寺の門前等で売られていた。嵯峨面は昭和初期の戦時中に完全に途絶えたが日本画家の藤原孚石(初代)が復興させ、2024年現在3代目が制作を受け継いでいる。
3.弘法大師直筆の扁額
弘源寺の毘沙門堂に掲げられた「扁額」は弘法大師(空海)の直筆と伝えられているそうです。
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御朱印・御朱印帳
御朱印一覧(図柄・値段・タイプ)
1.毘沙門天(通常版) | 2.毘沙門天(特別版) |
300円・書置きのみ | 500円・書置きのみ |
3.切り絵 | |
見開きサイズ・1000円 |
弘源寺の御朱印は3種類です。春と秋の特別公開期間のみ授与されます。
朱印所の方に切り絵は春と秋でデザインが変わるのか確認しましたが同じとのことでした。
公開期間も短いので、作成したロットがなくなるまでは同じ色とデザインなのかもしれませんね。
オリジナル朱印帳
弘源寺オリジナル朱印帳 |
1冊1500円・蛇腹式・大判サイズ |
弘源寺には、オリジナルの朱印帳があります。
朱印所の横に見本が置かれているので、実物を確認してから購入が可能です。
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朱印所の場所・受付時間
朱印所がある庫裏玄関 | 庫裏玄関内の朱印所 |
弘源寺朱印所 | |
---|---|
受付時間 | 9:00~17:00 ※春と秋の特別公開期間のみ |
弘源寺の朱印所は、庫裏玄関にあります。
庫裏玄関は山門横の拝観受付でチケット購入後、境内をまっすぐ進んだところにあります。
庫裏(庫裡)とは:寺院の台所や僧侶が居住する場所
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混雑状況と春秋の違い
混雑状況
- 秋は春の3倍以上の人
→紅葉シーズンは弘源院がある嵐山エリアに人が殺到するため
→3倍は両方拝観した体感からの数値
春と秋では、圧倒的に秋の方が人が拝観者が多くなります。
実際に写真で比較するとこんな感じ↓
春の特別拝観の時期 | 秋の特別拝観の時期 |
↓弘源寺周辺の様子(春) | ↓弘源寺周辺の様子(秋) |
↓天龍寺総門前の様子(春) | ↓天龍寺総門前の様子(秋) |
紅葉シーズンは天龍寺や弘源寺がある嵐山エリアに人が殺到し、天龍寺山内の無料エリアの紅葉を目的に人が集まるため、自ずと人が多くなります。
とはいえ、弘源寺の本堂や境内が人で埋め尽くされるようなレベルの混雑にはなりません。
また、弘源寺は下の境内図↓を見てもらうと分かりますが、世界遺産・天龍寺の受付前の道にあります。
なので、天龍寺を拝観した人が帰り道に弘源院の看板を見て500円ならと立ち寄ることが多いイメージですね。
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春と秋の違い
- 公開エリアやルートに変更なし
- 展示作品の入れ替えあり
弘源寺の特別公開は、春も秋も公開エリアやルートに変更ははりません。
お寺のスタッフの方の話によると春と秋では竹内栖鳳とその一門の作品の入れ替えがあるとのことです。
ただ、大々的な入替ではなく数点変更になる程度のようです。
春と秋のどちらがオススメ?
- ゆっくり拝観したいなら春!
- 紅葉の嵐山エリアも楽しむなら秋!
- 個人的には青モミジが美しい春がオススメ!
春と秋では拝観する人の数が全く違うので、ゆっくり見たい方は春がオススメ。
人が多くても秋の紅葉シーズンに複数の寺院をめぐるなら秋がオススメ。
ちなみに春と秋では、庭や境内の木々の表情が変わるので、両方見るのがおすすめですが、どちらか一方というのであれば、個人的には春がオススメです。
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拝観レビュー
行ってよかったこと
- とにかく竹内栖鳳やその一門の作品数が多い
- 境内や庭が洗練され美しく、春と秋では違う表情が見られる
とにかく竹内栖鳳やその一門の作品数が多い
とにかく竹内栖鳳やその一門の作品数が多く、襖絵・障壁画、掛け軸などその数30種以上が所狭しと飾られています。
たった500円で竹内栖鳳やその一門の作品を間近で見られることは、1番行ってよかったと思えることでした。
しかも、栖鳳の弟子たちの襖絵や作品が多い理由が、栖鳳の息子(四郎)が闘病生活を弘源寺で送っていた時に、元気づけようと24名ものメンバーが制作にあたったというのがまたいいですよね。
境内や庭が洗練され美しく、春と秋では違う表情が見られる
禅寺の庭はどこも洗練されているのですが、弘源寺さんも境内や庭園も洗練され美しく、癒されます。
行って残念だったこと
- 作者名が書かれてない作品があり、作品目録がない
- マナーの悪い外国人観光客が多い
作者名が書かれてない作品があり、作品目録がない
基本的には、本堂内に飾られた日本画作品や襖絵などに近くに作者名が書かれたパネルやシールがありますが、一部誰が書いたものかわからない作品があるのがちょっと残念です。
展示されている作品数がかなり多いので、お寺のスタッフの方に作品目録は無いのか聞いてみましたが、用意していないとのことでした。
マナーの悪い外国人観光客が多い
マナーの悪い外国人観光客が多いのは、お寺側がどうにもできない部分かもしれませんが非常に残念な点です。
2024年の5月に拝観したときは特にひどく、締切(Close)とかかれた庭園前のガラス戸を勝手に開けようとしたり、作品に触れたりする方がいたり、庭園前の廊下でイヤホンなしに動画を見る二人組などがいて非常に嫌な気持ちになりました。。
拝観料も安く、お寺側のスタッフも最低限で監視(注意)する人もいないので、マナーを守らない身勝手な人が好き勝手しているのはとても残念です。
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天龍寺境内での場所・ルート
天龍寺山内図でルート紹介
弘源寺は、天龍寺の塔頭なので天龍寺山内にあり、次の3つのルートがあります。
- 総門→中門→弘源寺ルート
京都バス「野々宮」やJR「嵯峨嵐山」から歩く場合このルートが近い - 南門→駐車場(勅使門裏)→弘源寺ルート
嵐電「嵐山駅」、市バス「嵐山天龍寺前(嵐電嵐山駅)」からいくならこのルートが近い - 宝厳院前→天龍寺法堂前→弘源寺ルート
弘源院との共通拝観券がある「宝厳院」拝観後や阪急「嵐山」から渡月橋を渡ってくる場合のルート
総門から行くルートが一番近くて分かりやすいです。
この後、①と②は写真で紹介します。事前に予習したい方はご活用ください。
写真でルート紹介①:総門→中門→弘源寺
(2024年5月撮影)
こちらは、天龍寺山内の入り口「総門」です。
こちらから弘源寺に行くルートを紹介していきます。
なお、春は人が少ないですが秋は人がごった返します。
(2024年5月撮影)
まず、「総門」をくぐり直進して「中門」を目指します。
(2024年5月撮影)
「中門」まで来たら、門をくぐりまた直進です。
この時、右奥に弘源寺が見えます。
(2024年5月撮影)
「中門」をくぐったら、しばらく直進し、弘源寺の看板があるところまで進みます。
(2024年5月撮影)
こちらが弘源寺の入口(山門)です。
次に、天龍寺山内の「南門」から弘源寺に向かうルートを写真で紹介します。
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写真でルート紹介②:南門→駐車場(勅使門裏)→弘源寺
こちら↑が天龍寺山内の「南門」です。「門」らしい建物はありません。
「大本山天龍寺」と書かれた大きな石(寺標)と看板が目印です。
南門を直進します。
しばらくすると駐車場と、瓦屋根のついた壁が見えるのでそこを右に曲がります。
曲がったらまた直進します。
道なりに進んでいきます。
駐車場と勅使門(上の写真の右側)の間を進みます。
駐車場を抜け、左奥にの建物(弘源寺)を目指して進みます。
こちらが弘源寺の入口(山門)です。
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交通アクセス
最寄り駅(バス・電車)からのアクセス
弘源寺|最寄り駅からのアクセス | |
---|---|
電車 (鉄道) |
・嵐電「嵐山駅」下車、徒歩3分 ・JR「嵯峨嵐山駅」下車、徒歩10分 ・阪急「嵐山駅」下車、徒歩10分 |
バス | ・市バス「嵐山天龍寺前(嵐電嵐山駅)」下車、徒歩約5分 ・京都バス「嵐山天龍寺前」下車、徒歩約5分 ・京都バス「野々宮」下車、徒歩 |
京都駅からのアクセス
電車
- 「京都駅」でJRに乗車「嵯峨嵐山駅」下車、徒歩10分
⇒京都駅~嵯峨嵐山駅までの乗車時間は約17~18分
⇒運賃240円
京都駅から弘源寺に行くなら、電車(JR)に乗って「嵯峨嵐山駅」から向かうのがオススメ。
電車の乗車時間は17~18分で、嵯峨嵐山駅からは徒歩約10分です。
バス
- 京都タワー側バスターミナル「C6のりば」
市バス(28系統)乗車「嵐山天龍寺前」下車、徒歩約5分
⇒28駅・38分乗車、230円
バスの場合、市バスと京都バスの2つが選択できますが、乗り換えせずに行くなら上記がオススメ。
バスの乗車時間は38分ですが、嵐山付近の道は観光客がが多く混雑するため遅れる可能性は大です。なので、バスより電車が時間を有効に使える賢い選択だと思います。
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